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ExpressVPN(エクスプレスVPN)は、2009年から続く、海外では名前の知られたVPNサービスです。
ただ、日本から公式サイトを開いてみると、料金が米ドルで表示されていて、日本円でいくらになるのかがすぐには分かりません。 さらに、プランが3種類、契約期間が3種類あり、「VPN」以外にもパスワード管理やAIといった名前が並んでいます。検索すると「危険性」「勝手にインストールされた」といった言葉も出てきて、不安に感じる方もいると思います。
この記事では、ExpressVPNがどんなサービスで、どこの国の会社が運営していて、いくらかかり、安全性をどう判断すればいいのかを、公式サイトと利用規約の記載をもとに、はじめての方にもわかるように整理します。
- ExpressVPNの運営会社・特徴
- 料金プラン3種類の違いと、更新したあとの金額
- ドル建ての料金で気をつけたいこと
- 危険性はないのか(判断するための材料)
▼ ExpressVPN 公式サイト ▼
ExpressVPNとは?どこの国の会社か?
ExpressVPNは、英領ヴァージン諸島に本社を置く「Express Technologies Ltd.」が運営するVPNサービスです。
| どんなサービスか | VPNを中心に、パスワード管理などのプライバシー保護の道具をまとめたサブスクリプション |
| 運営会社 | Express Technologies Ltd.(本社・登録事業所:英領ヴァージン諸島) |
| 親会社 | Kape Technologies PLC(英国) |
| 創業 | 2009年 |
| 利用者 | 「180以上の国と地域で400万人以上のアクティブ購読者」(公式の説明) |
利用規約は英領ヴァージン諸島の法律にもとづいて作られていて、日本など米国以外の利用者との争いごとは、英領ヴァージン諸島の裁判所で扱うと定められています。
親会社は英国にありますが、プライバシーポリシーでは、利用者の個人データは Express Technologies Ltd. が管理しており、親会社も「強制的に提供することはできませんし、自発的に提供することもできません」と説明しています。
なぜ英領ヴァージン諸島なのか
ExpressVPNの公式サイトは、拠点をこの地域に置いている理由を次のように説明しています。
ExpressVPNは、5・9・14アイズ情報共有同盟の管轄外にある英領ヴァージン諸島を拠点としています。そのため、データ保持法の適用を受けず、ユーザーの利用履歴を収集・保存・共有する義務もありません。
出典:ExpressVPN公式サイト「接続可能なデバイス数は?」
「5・9・14アイズ」は、情報を共有しているとされる国どうしの枠組みを指す言葉です。国によっては、通信の記録を一定期間保存するよう、法律で事業者に義務づけています。そうした義務がない場所に会社を置くことで、「記録を残さない」という方針を守りやすくしている、というのが公式の説明です。
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ExpressVPNの特徴
公式サイトに並ぶ特徴のうち、はじめての方に押さえておいてほしいのは次の4つです。
同時に使える台数は、プランによって10〜14台
1つの契約で、ベーシックなら10台、アドバンスなら12台、Express Proなら14台まで同時に使えます。スマートフォン・パソコン・タブレットを1台ずつ契約する必要はありません。
なお、公式サイトの一部のページには「8台」と書かれている箇所が残っていますが、料金ページと利用規約では、上の10〜14台になっています。
113か国にサーバーがある
公式サイトによると、113か国にサーバーがあります。日本のサーバーも選べます。
また、ExpressVPNのサーバーは、公式の説明ではハードディスクを使わず、メモリ(RAM)だけで動いています(「TrustedServer」という仕組み)。再起動のたびに、サーバー上のデータはすべて消えます。
独自の通信方式「Lightway」
VPNには、スマートフォンやパソコンとVPNサーバーをつなぐための「通信方式(プロトコル)」がいくつかあります。ExpressVPNは、一般的な方式に加えて、自社で開発した「Lightway」という方式を使えます。
公式によると、Lightwayは中身のプログラムを公開していて(オープンソース)、外部の監査も受けています。将来の量子コンピューターによる解読にも備えた暗号の仕組み(ポスト量子保護)も取り入れていると説明しています。
24時間のチャットサポートと、使える機器
サポートは24時間365日、チャットとメールで受け付けていて、日本語でも対応できると公式は案内しています。
| 対応 | |
|---|---|
| パソコン | Windows / macOS / Linux |
| スマートフォン・タブレット | iPhone・iPad(iOS 15以上)/ Android |
| テレビ・動画用の機器 | Apple TV / Amazon Fire TV Stick / Android TV |
| そのほか | ルーター / ブラウザの拡張機能(Chrome・Firefox・Edge など) |
ゲーム機など、VPNアプリを入れられない機器向けには「MediaStreamer」という別の機能がありますが、公式は「通信自体は暗号化されません」と明記しています。 VPNとは別物と考えておきましょう。
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ExpressVPNの料金プラン
ExpressVPNの料金は、「プラン(3種類)」と「契約期間(3種類)」の組み合わせで決まります。まず、ほかのVPNにはない大事な点から説明します。
料金は米ドルで表示される
ExpressVPNの公式サイトでは、料金がすべて米ドル(USD)で表示されます。 日本から申し込むと、支払いのときに日本の消費税10%が加わります。
円でいくら払うことになるかは、支払うときの為替レートと、カード会社などの換算によって変わります。 この記事でもドルのまま載せていますので、円での金額は申し込み画面とカードの明細で確認してください。
料金一覧
| プラン | 2年+4か月 | 12か月+3か月 | 1か月 |
|---|---|---|---|
| ベーシック | $2.99/月 | $4.99/月 | $14.99/月 |
| アドバンス(公式の「最も人気」) | $4.49/月 | $5.99/月 | $16.99/月 |
| Express Pro | $7.49/月 | $8.99/月 | $22.99/月 |
※ 公式サイトの料金ページより
たとえばベーシックの2年プランなら、最初に28か月ぶんの$83.72(消費税込みで$92.09)を支払います。 「月$2.99」は、それを月あたりに割った金額です。
プランで何が変わるか
| ベーシック | アドバンス | Express Pro | |
|---|---|---|---|
| VPN(113か国) | ◯ | ◯ | ◯ |
| 同時に使える台数 | 10台 | 12台 | 14台 |
| 広告・悪質なサイトのブロック | ◯ | ◯ | ◯ |
| トラッカー(追跡)のブロック | — | ◯ | ◯ |
| パスワード管理(ExpressKeys) | — | ◯ | ◯ |
| メールアドレスを隠す機能(ExpressMailGuard) | 少なめ | ◯ | 無制限 |
| 旅行用のeSIM(データ3GB) | — | 3日間 | 5日間 |
| 固定IP | 追加料金 | 追加料金 | 込み |
| AIチャット(ExpressAI) | — | — | ◯ |
VPNとして使いたいだけなら、ベーシックで足ります。 アドバンスは、パスワード管理を別のサービスで契約していないかで判断が分かれます。すでに使っているものがあれば、機能が重なります。
更新すると、月あたり約2〜3倍になる
料金でいちばん気をつけたいのが、ここです。
割引された金額は、最初の契約期間だけです。期間が終わると自動で更新され、割引のない金額で請求されます。
| プラン | 2年プランの月あたり | 更新後 | 更新後の月あたり | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| ベーシック | $2.99 | $99.95/年 | 約$8.33 | 約2.8倍 |
| アドバンス | $4.49 | $119.95/年 | 約$10.00 | 約2.2倍 |
| Express Pro | $7.49 | $199.95/年 | 約$16.66 | 約2.2倍 |
もうひとつ見落としやすいのが、2年プランでも、更新は「1年ずつ」だということです。公式の料金ページには「その後は年額ごとに自動更新されます」とあり、申し込み画面にも「年単位で自動更新」と書かれています。最初の28か月が終わったら、次からは1年ごとに更新価格で請求されます。
12か月プランから更新する場合も、同じ年額になります(ベーシックなら月あたり$4.99 → 約$8.33で、約1.7倍)。
「◯%割引」は何と比べた数字か
公式サイトの「80%割引」などの数字は、1か月プランの料金と比べた割引率です。申し込み画面には「80%オフ 月払いと比較した場合」と書かれています。
「いつもの値段からの値引き」というより、「毎月払うより、まとめて払うほうがこれだけ安い」という意味です。
固定IP(専用IP)
いつも同じIPアドレスでつなぎたい場合は、固定IP(公式の表記では「専用IP」)を使います。
- Express Pro には最初から含まれています
- ベーシック・アドバンスでは追加料金です。申し込み画面では、2年プランなら月$3.99、1か月プランなら月$8.99でした
- 選べる場所は29か所で、日本(東京)も含まれます
支払い方法
申し込み画面では、クレジットカード・PayPal・Apple Pay・Google Pay が選べました。
どのプランを選べばいいか
選ぶ順番は「プラン → 契約期間」です。
- プラン:VPNだけならベーシック。パスワード管理などもまとめたいならアドバンス。固定IPが必要ならExpress Pro
- 契約期間:どのくらいの期間使うかで決めます
| 使う期間の見込み | 選ぶ契約期間 | 注意 |
|---|---|---|
| 2年以上 | 2年+4か月 | 月あたりはいちばん安い。更新時の上がり幅はいちばん大きい |
| 1年くらい | 12か月+3か月 | 更新時の上がり幅は約1.7倍(ベーシック) |
| 1〜2か月だけ | 1か月 | 月$14.99(ベーシック)と割高 |
契約したら、すぐやっておくこと
料金で失敗する原因は、プラン選びよりも「更新を忘れること」です。契約した日に次の2つをやっておくと、更新で驚かずに済みます。
① 更新日をカレンダーに入れる
2年プランなら、契約日から28か月後が最初の更新日です。その1か月前に予定を入れておくと、続けるかどうかを考える時間が取れます。
② 自動更新の止め方を確認しておく
自動更新は、公式サイトのアカウント画面の「サブスクリプション」から止められます(ボタンの名前は、日本語版と英語版の利用規約で表記が少し違います)。申し込み画面の規約では、更新日の深夜0時までに止めればよいとされています。ただ、どの国の時刻での「0時」かは書かれていないため、前日までに済ませておくと安心です。
なお、30日間の返金保証ははじめて契約する人だけが対象で、更新したあとの支払いは対象外です。条件を知ったうえで契約するのが安全です。
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ExpressVPNは危険?安全性と注意点
「ExpressVPN 危険性」「ExpressVPN やばい」と調べる方は少なくありません。
先に大事なことを書くと、VPNは「誰にも見られない状態」を作るものではありません。 通信の中身はWi-Fiの提供者や通信会社からは見えにくくなりますが、通信そのものはVPNの運営会社のサーバーを通ります。 つまりVPNは、通信を預ける相手を、VPNの会社に選び直すものです。
だからこそ、「その会社が何を記録していて、それを誰が確かめているか」が大事になります。公式の情報から、判断するための材料を並べます。
何を記録して、何を記録しないのか
ExpressVPNは、通信の記録を残さない方針(ノーログポリシー)を掲げています。プライバシーポリシーでは、次のように分けて書かれています。
| 記録しないもの | 記録するもの |
|---|---|
| 閲覧履歴・通信の中身・通信の宛先 | 使ったアプリとそのバージョン |
| DNSの問い合わせ(どのサイトを見ようとしたか) | VPNに接続した日付(時刻は記録しない) |
| 利用者のIPアドレス・VPNで割り当てたIPアドレス | 接続したサーバーの場所(国・地域) |
| 接続した時刻・接続していた時間 | 接続元の国と通信会社 |
| 転送したデータ量の合計 |
固定IPについても、公式は支払い情報と割り当てたIPアドレスを切り離す仕組みを使っていて、「ExpressVPNの管理者が固定IPアドレスからユーザーを特定することがない」と説明しています。
外部の監査を受け、請求の件数も公開している
ExpressVPNは、記録を残さない方針が守られているかを、外部の監査法人に確かめさせ、その結果を公表しています。
- 2019年:PwC Switzerland による、プライバシーポリシーの順守とサーバー技術の監査
- 2022年・2023年・2025年:KPMG による、プライバシーポリシー(ノーログ)の監査
- このほか、アプリや通信方式について、セキュリティ会社による監査を多数公表
※ 出典:ExpressVPN公式サイト「信頼できるVPNへの取り組み」
また、政府や捜査機関などからの情報の請求が何件あったかを、半年ごとの報告書(透明性レポート)で公開しています。2026年1〜6月の分では、政府・法執行機関・民事関連の要請が137件、令状が3件で、「いずれの要請においてもユーザーデータの開示は行われていません」と書かれています。
使う側が気をつけたいこと
ExpressVPNの仕組みとは別に、使う側が知っておきたい点もあります。
- App Store や Google Play から契約すると、返金の窓口が変わる。 利用規約では、アプリ内課金の場合は30日間返金保証の対象外で、返金は各ストアに依頼することになっています
- 返金は米ドルで行われる。 為替の動きによって、円で戻ってくる金額が支払った金額と違うことがあります
- 動画配信サービスなどは、それぞれの規約を確認する。 公式も「著作権規定の回避を目的として利用することはできません」と明記しています
- アプリは、公式サイトか、App Store・Google Play などの公式ストアから入れる
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ExpressVPNでできること
最後に、VPNとして具体的に何ができるのかを見ておきます。
通信を暗号化する(カフェや駅のWi-Fiなど)
カフェや駅、ホテルの無料Wi-Fiは便利ですが、同じネットワークに誰がつないでいるかは分かりません。VPNをオンにすると、スマートフォンやパソコンからVPNサーバーまでの通信がまとめて暗号化され、同じWi-Fiにつないでいる第三者から通信の中身を読まれにくくなります。
接続する国を選ぶ
113か国の中から、つなぐサーバーの国を選べます。 海外にいるときに、日本のサーバーにつなぐこともできます。なお、動画配信サービスなどは、サービスごとに利用規約で地域の扱いを決めています。使う前に各サービスの規約を確認してください。
接続が切れたときに、通信を止める
VPNの接続が何かの拍子に切れると、その瞬間から暗号化されていない通常の通信に戻ります。ExpressVPNには、VPNが切れたときにインターネット通信そのものを止める機能(公式の表記では「インターネットキルスイッチ」)があります。Windows・Mac・Linux では最初からオンになっていて、iPhone・Android でも設定で使えます。
アプリごとに、VPNを使う・使わないを分ける
すべての通信をVPNに通すと、日本国内向けのサービスが「海外からのアクセス」と判断されるなど、不便が出ることがあります。ExpressVPNでは、アプリごとにVPNを通すかどうかを選べます(公式の表記では「スプリットトンネル」)。Windows のほか、iPhone のアプリでも使えると公式は説明しています。
家じゅうの機器をまとめて守る
ルーターにExpressVPNを設定すると、そのWi-Fiにつながる機器をまとめて守れます。 公式は、VPN機能付きのルーター「Aircove」も別売りで販売しています。
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よくある疑問
- 無料で試せますか?
- 公式のよくある質問では、「一部のモバイル端末では7日間の無料トライアル」があると案内されています。また、はじめて契約する人には30日間の返金保証があります。
- 家族で使えますか?
- 公式のよくある質問では、「1つのExpressVPN契約で最大14台まで利用できるため、家族全員で簡単に共有できます」と答えています。同時に使える台数はプランによって10〜14台なので、家族の台数に合わせてプランを選んでください。
- 入れた覚えがないのに、パソコンにExpressVPNが入っています。
- ExpressVPNの公式サイトの沿革では、2019年に「HPの新型ノートパソコンにExpressVPNをプリインストール」、2020年に「Dynabook社(旧:東芝)と提携」したことが紹介されています。パソコンを買ったときから入っていた場合は、こうした提携によるものかもしれません。
- App Store や Google Play から契約した場合は?
- 利用規約では、アプリ内課金で契約した場合は30日間返金保証の対象外で、返金は各ストアに依頼することになっています。公式サイトから契約した場合とは、窓口が変わります。
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まとめ
- ExpressVPNは、英領ヴァージン諸島の Express Technologies Ltd. が運営するVPNサービス。 親会社は英国の Kape Technologies
- 料金は米ドル表示で、プランは3種類。 VPNだけならベーシック、パスワード管理もまとめたいならアドバンス、固定IPが必要ならExpress Pro
- 更新すると、月あたり約2〜3倍になる。 2年プランでも、更新は1年ずつ
- 記録を残さない方針について、外部の監査を繰り返し受けて公表している。 情報の請求件数も半年ごとに公開している
VPNは「通信を預ける相手を選ぶ」サービスです。 料金は更新後まで、会社は何を公開しているかまで見て選ぶのがおすすめです。
そのうえで、ExpressVPNのいちばんの良さは、何を記録しているかを細かく公開し、それを外部に確かめさせていることだと思います。24時間いつでも日本語でチャットに相談でき、ベーシックでも10台まで使えるので、家族のスマートフォンやパソコンをまとめて守りたい方にも向いています。
▼ ExpressVPN 公式サイト ▼
※ 料金・プランなどの情報は、記事の更新日時点のものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
